こんにちは。薬剤師の安田ひろふみです。
最近、薬局でよくご相談いただくのが、
「血圧の薬を飲んでいるけど、4毒抜きをしても大丈夫ですか?」
というご質問です。
今回はこの不安に、薬剤師として生活者の視点で丁寧にお答えしていきます。
そもそも「4毒抜き」とは?
「4毒抜き」とは、健康に悪影響を及ぼしやすいとされる4つの食品――小麦粉・植物油・乳製品・甘いもの(砂糖)――をできるだけ減らす食事法です。
腸内環境の改善や、免疫力アップ、慢性疲労・体調不良の軽減を目指す方法として、最近ますます注目されています。
血圧の薬と4毒抜きは両立できる?
実際に、すでに降圧剤を服用されている方の中にも、健康意識の高まりから4毒抜きを実践されるケースが増えています。
そして、その方々からよく聞かれるのが:
- 「最近ふらつくことが増えた」
- 「血圧が下がりすぎるようになった気がする」
という体の変化です。
これは、4毒抜きによって体のバランスが整い、薬の効き方が変化してきた可能性があります。
実際のご相談事例
- 70代女性:
- 長年、降圧剤を服用していた方が4毒抜きを始めたところ、1〜2ヶ月で体調が安定。血圧も落ち着いてきたため、主治医と相談のうえ薬を減らすことができました。
-
「減薬は少し怖かったけれど、相談できる薬剤師がいて安心できました」
- 60代男性:
- 仕事のストレスと高血圧に悩んでいた方が、「まずは朝食のパンをやめてごはんに」「揚げ物を控える」という一歩から始め、わずか2週間で血圧が10〜15mmHg下がったと相談に来られました。
こうした変化を感じたら、自己判断せず、医師や薬剤師に相談することが大切です。
減塩だけでは不十分?血圧と「食の質」の関係
「高血圧=塩分制限」と言われがちですが、重要なのは「どんな塩を、どんな食生活の中で摂っているか」です。
- 加工食品や精製塩(食塩):
- ナトリウム過多によりミネラルバランスを崩しやすく、血圧上昇のリスクがある。
- 自然塩(天然のミネラルを含む塩):
- 自律神経や血流を安定させ、むしろ体に必要な要素を補ってくれることもある。
また、植物油や砂糖、乳製品などの摂り過ぎが交感神経を刺激し、慢性的な緊張状態を生むことが血圧上昇の一因となることも多いのです。
血圧管理には「減塩」だけでなく、“食全体の質”を見直すことが不可欠です。
体が整うと、薬の見直しタイミングがくる
薬は命を守る大切な手段です。しかし、生活習慣が整ってくると薬の量や種類を見直せるタイミングが訪れることもあります。
- 薬をすぐにやめる必要はありません。
- 「今の自分に必要な薬は何か?」を医師や薬剤師と一緒に考えていきましょう。
まずはできることから始めよう
具体的には、こんな小さな一歩からスタートできます。
- 朝のパンをおにぎりやごはん食に変えてみる
- 夕食の揚げ物を1日だけ野菜炒めに変えてみる
- 食品表示に書かれている“成分”や“添加物(カタカナ表記が多い)”をチェックしてみる
迷ったときは、LINE相談をご活用ください。薬剤師として、あなたの体質や薬の状況に合ったアドバイスをご提供します。
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次回予告
「甘いものをやめると気分が落ち込む?」
砂糖と心の不調の関係について、精神科の患者さんの事例とともにお届けします。
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