体は鍋と同じ?植物油が引き起こす健康への影響とは

こんにちは!
前回のブログでは、「体を鍋に例える」という視点で、健康を考える土台をお伝えしました。今回はその鍋の例えをさらに掘り下げつつ、健康を妨げる4毒の一つ目、植物油(オメガ6)についてお話しします。

植物油は現代の食生活に欠かせない存在ですが、その使い方や選び方によっては、体に思わぬ影響を与えているかもしれません。鍋(体)の視点で一緒に考えていきましょう!

普段使う油を意識していますか?

「皆さんのご家庭では、どんな油を使っていますか?」

例えば、サラダ油、キャノーラ油、ごま油…。これらの植物油は、日本の家庭でよく使われる油の代表格です。しかし、これらの油にはオメガ6系脂肪酸が多く含まれており、体(鍋)にとって「火事を起こしやすい油」になっている可能性があります。

では、これを鍋に例えて考えてみましょう。

植物油の影響を鍋で例えると…

鍋の状態や火加減が料理の出来栄えを左右するように、体も健康を保つためにバランスが必要です。しかし、オメガ6を多く含む植物油は、鍋(体)にとって「火事を起こしやすい油」なのです

オメガ6は火事を招く油

植物油に多く含まれるオメガ6系脂肪酸は、体内で炎症を引き起こす物質に変化します。

「炎症」とは、例えば風邪をひいたときに喉が赤くなったり、ケガをしたときに腫れるような体の反応のこと。本来は体を守るための大切な働きですが、続きすぎると健康を損なう原因になります。

鍋で例えると、オメガ6は火力を必要以上に強くする油です。火加減をコントロールできず、鍋の中で火事が起きているような状態=慢性炎症が、体の中で進行してしまうのです。

オメガ3は火消し役

一方で、青魚やエゴマ油、亜麻仁油に含まれるオメガ3系脂肪酸は、炎症を抑える「火消し役」です。しかし、現代の食生活ではオメガ6の摂取が多すぎる一方で、オメガ3が不足している状態が続いています。

このアンバランスが、体に大きな負担をかけているのです。

日本の家庭で使われる油の現実

日本で「植物油」と聞くと、多くの人が次のような油をイメージするでしょう。

サラダ油(菜種油、大豆油):
最も一般的に使われる精製油
キャノーラ油:
菜種を原料としたクセのない油
ごま油:
中華料理などの風味付けに最適な油
米油:
米ぬかから抽出され、揚げ物などに適した油

これらの油に多く含まれるオメガ6が、体(鍋)にどのような影響を与えているのか、一度考えてみる必要があります。

日本の植物油市場:データで見る現状

(出典:業界情報サイト「業界動向サーチ」)

以下は、日本の主要な植物油メーカーとその売上高(2022-2023年)です。

日本の主要植物油メーカー 売上ランキング

  1. 日清オイリオグループ(5,565億円)
  2. J-オイルミルズ(2,604億円)
  3. 不二製油グループ本社(2,034億円)
  4. 昭和産業(1,199億円)
  5. ADEKA(825億円)

これらのデータを通じて、日本の家庭で使われている油の現状を理解することができます。

鍋がどう変わるのか?植物油の影響

植物油を摂りすぎると、鍋(体)は次のような状態になります

鍋底が焦げる(慢性炎症の蓄積)

炎症が続くと、鍋の底に焦げが溜まり、料理がうまくいかないのと同じように、慢性的な炎症が体の不調や病気を引き起こします。

鍋にひび割れができる(細胞ダメージ)

焦げついた鍋を使い続けると、ひび割れが生じます。体内では細胞の働きが乱れ、免疫力が低下します。

火加減が制御できなくなる(炎症のコントロール不能)

炎症がコントロールできなくなると、アレルギーや自己免疫疾患を引き起こす原因となります。

オメガ6と上手に付き合う方法|健康的な油の選び方と実践ポイント

植物油の使い方を見直すことで、体(鍋)の「焦げ」(炎症)を減らすことができます
ここでは、日常生活の中で簡単に取り入れられる実践的な方法を解説します。

料理に適した油を選ぼう

適切な油を選ぶことで、オメガ6の過剰摂取を防ぎ、健康的な食生活を送ることができます。

揚げ物には「米油」や「ココナッツオイル」

これらの油は植物油に比べて酸化しにくく、体への負担が少ないため、揚げ物に最適です。

サラダには「オリーブオイル」

オリーブオイルはオメガ3も含んでおり、抗酸化作用が期待できるため、ヘルシーな選択肢になります。

エゴマ油や亜麻仁油は「熱を加えず」に使用

エゴマ油や亜麻仁油は加熱に弱いため、サラダや蒸し野菜にそのままかけるのが最適です。

加工食品を見直して「禁じるのではなく選ぶ」

「植物油脂」や「マーガリン」が含まれる食品は控えめにすることが大切です。
まずは、以下のポイントを意識してみましょう。

食品表示をチェックする

「植物油脂」「ショートニング」「マーガリン」の表示があるものはできるだけ避ける。

日常の食事から少しずつ見直す

最初から完全に断つのではなく、例えば、スナック菓子や加工食品を減らし、手作りの食事を増やすだけでも、健康への影響は大きく変わります。

オメガ3の摂取を増やしてバランスを整える

オメガ6とオメガ3のバランスを取ることで、炎症を抑え、健康的な体を維持できます。

青魚を積極的に食べる

サバやサーモン、イワシなどの魚にはオメガ3が豊富に含まれています。美味しく食べながら、自然にオメガ3を摂取しましょう。

野菜や果物と一緒にエゴマ油や亜麻仁油を摂る

サラダにエゴマ油や亜麻仁油をかけるだけで、食品の栄養バランスを保ち、オメガ3の効果を最大限に引き出せます

読者からの質問コーナー

Q
サラダ油を完全にやめなければいけませんか?
A

完全にやめる必要はありませんが、少しずつ使用量を減らすことが大切です。炒め物にはオリーブオイル、揚げ物には米油やココナッツオイルなど、酸化しにくい油を使うことをおすすめします。

Q
エゴマ油や亜麻仁油はどう使えば良いですか?
A

これらの油は熱に弱いので、サラダや蒸し野菜にそのままかけるのが最適です。栄養価を損なわず、美味しく摂取できます。

Q
加工食品を減らすための第一歩は?
A

食品表示を確認する習慣をつけましょう。「植物油脂」「ショートニング」「マーガリン」が含まれる加工食品を控えるだけでも、大きな変化が期待できます。

まとめ:普段の油をチェックしてみよう!

オメガ6と上手に付き合うために、まずは「油の選び方」と「食生活の見直し」から始めましょう!

  • ご家庭で使っている油をチェック!
  • 料理に合った油を使い分ける
  • サラダ油やキャノーラ油を減らし、オリーブオイルやエゴマ油など体に優しい油を選ぶ
  • 加工食品の成分表示をチェックし、少しずつ控える
  • 青魚やオメガ3を意識的に摂取する

こうした小さな工夫を積み重ねることで、健康な体を作る第一歩になります。体に合った油を選ぶことで、健康の変化を実感できるかもしれません!

次回予告:砂糖がもたらす「甘い罠」

次回のブログでは、「4毒」の二つ目、砂糖についてお話しします。甘いものが体にどのような影響を与えるのか、ぜひお楽しみに!

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